秋祭り

先週末の台風が、庭のナスとピーマンをなぎ倒していった。支柱を立て直した。とても暑い。フェーン現象というものが来ていたのだろうか(「来る」でいいのか?)。日によってはまだ夏みたいな気候になるのだなと思った。なんだか実態のわからない現象のせいにせよ。

 

テッド・チャンの新作を読んだ。新作は10年振りとかではないだろうか。書いてくれるだけありがたいものと思わないといけない。そういう作家がたまにいる。月並みだけどハンターハンターとか。一篇目の短篇を読んだだけだけど、とてもよかった。

 

外で読書をしていた。ウッドデッキでの読書は気分がいい。暑くはある。とても暑い。虫かごのカブトムシもまだ生きている。ただ幼虫も生まれていて、たいへん元気。ここでも夏と秋のはざまという感じがある。

 

夕方、急に思い出して、子供を近所の神社の秋祭りに連れて行った。たぶん30年くらい構成を変えていないのだと思う。神社の舞台で子供が太鼓を叩いていた。準備などの合間は演歌が大音量で流れている。

 

かき氷は氷が見えないほどシロップをかける。2度目のくじ引きは同じものが当たって、景品を取り換えてもらう。コウモリが頭上をぶんぶん飛んでいる。

 

松本大洋が、老人が死ぬ間際の話を書いている。ずっと昔、じぶんは子供で、今のじぶんと同じような老人やほかの大人たちがいる。なにを話したかは覚えていないようで、ただ笑顔が記憶にあるらしい。あれはエモーショナルだった。

 

フリフリポテトが意外においしかった。一袋しかなかったので、軽い取り合いになる。僕は子供に譲ってみた。いくらか優しい気持ちになっていたのだ。いつも優しい気持ちでいられればと思っている。