箱根(仙石原)

箱根にいたので、温泉施設に行った。平日だけどたくさんの人がいた。

 

グループ内で、ノリの良い自分を演出しようとして、隠そうともしない、それがどうしようもなく恥ずかしい、というのを最近目にしない。存在するけれど、気づきにくくなっているのだと思う。そういうのはいつだってあるはずだ。

 

周囲にないのに勝手に想像する。そういうものは、どうしても恥ずかしい。苛立ちもする。でも気持ちはわからないでもない。人には、いろいろなことを諦めきれない時期がある。

 

フードコーナーで買うカレーはレトルトだけど妙においしい。ほとんどのことが実は変わっていないのだから、一部の人間が抱く感情もきっと同じで、救いはなかなかない。

 

午後になって天気が良くなった。山の境が一部だけ開けて、遠くに海が見えた。意外に、山の植生は杉ばかりではなかった。あちこちで紅葉していて、あるいは葉を落としていた。

 

15時頃、することがなくなって仙石原の公園に行った。公園は広いけれど、周りを箱根の外輪山が囲む。開放的なのか、四囲が迫るようなのか。

 

近所に住んでいるらしい、カップルや親子連れが遊び、老人は器具でストレッチをしていた。当たり前だけれど、どんな観光地にも生活がある。

 

30分もすると、風景は夕方になった。外輪山の斜面が照らされていた。山に囲まれているから、夕暮れが早いこともあり得る。でも、今は昼が一番短い時期だから、ただ自然なことだったのかもしれない。もう少し、と思うときに、周りが夕暮れ、それがとてもきれい。