梅屋の思い出、「茶の本」

出張先で打合せをした。法律用語が行き交う。神妙な顔をして座っているしかない。打合せの主宰なのに、議論されている内容に確信が持てない。諦めないように努力する。終わってから身内側の人をつかまえて、解釈の答え合わせをしてもらった。打合せ自体と同じくらいの時間がかかった。

 

平塚の街は変わっていないようで、梅屋が建て替えられていたり、少しずつ変化している。梅屋の屋上にペットショップがあって、子供の頃にしょっちゅう行っていた。魚を見て、アクの強い店主と話し、隣接するゲームコーナーでは他で見ないくらい古い機体のゲームをした。30円のゲームをクリアするとガムが出てきた。食べたかは覚えてない。すべて無くなっていた。

 

職場に戻る途中、関内の「べにはま」という沖縄料理屋で昼食を食べた。三枚丼という、何かの丼ものがすごくおいしかった。その後はずっと対外調整などをしていた。今日は調子が良かった。ムラがあり過ぎて我ながら困りもする。

 

岡倉覚三「茶の本」を読んだ。小難しい本だけど、千利休が弟子(というか息子)に庭を掃除させて、何度もやり直させた挙句、綺麗にしすぎだ分かってない、と庭木を揺すって葉を散らせた話など、一部が好きで何度か読み返している。禅とかにそういうイメージがある。無茶苦茶じゃないかと。鈴木大拙が禅問答の話を書いて、分からないだろうけど俺も分からない、みたいことを言っていたのもびっくりで良かった。

 

諸行無常、有為転変。梅屋のペットショップはなくなる。盛大に工事をしていた。何ができるのだろうか。