2022年が終わる。1年の早さは、たまにしか会えない友人が帰るときみたいに感じる。もう少しいてほしいはずだけれど、出した茶は既に冷えて、話すこともなくなってきている。それでようやく帰るとなる。お互い寂しいながらにどこかホッとしたような。
それきり会えない人は、実は何人もいるのだろう。そのときは気が付かないだけで。さよなら。
梅雨時期に「PICA富士ぐりんぱ」というキャンプ場に行った。富士山の中腹にあった。ロッジの目の前が富士山だった。夜が近づくにつれ、山体はシルエットになっていく。だんだん暗く、見えにくくなって、かえって巨大な山の存在感が増す。
ロッジのまえでたき火ができた。ずっと薪を燃やす。火を燃やしていれば幸福なのかもしれない。
雲海も見られた。隣接している遊園地の観覧車の向こうが一面の雲海だった。キャンプ場の人が言うには、割と運が良いことなのだそう。10年前の記憶みたいな光景だった。
良い年をお迎えください。