鎌倉に行った。線路のうえを歩く。江ノ電沿いには、線路のうえを歩かないとたどり着けない店がある。電車は滅多にこないけれど、まったくこない訳でもない。少し背徳の感がある。
近辺に友人とあんみつを食べに来たことがある。そこも江ノ電沿いで、線路を歩いて入った。自損事故の廃車処理を手伝って、その礼にと連れていかれた。なぜそんなところが選ばれたのかはよく分からない。ずいぶん気の毒に感じた。味は忘れてしまった。
今回は中古の家具屋を見に行った。鎌倉はそういう店が割と集積しているようだった。
稲村ケ崎駅から鎌倉駅までの間に、「R antiques」「artique kamakura」「アンティーク・ユー」「Patrone」という店を見た。ほぼすべての店でグーグルマップを参照しても迷った。路地の奥にあったり、線路の向こうにあったりする。
中古の家具は思いのほか目立ち、部屋に置けそうなものは少ない。そのうちに良いものが見つかるかもしれない。
部屋にある机は中古家具屋で買った。インドネシアで、第二次大戦の以前に作られたものらしい。新採用の年で、金がほとんどなくなった。節約のため、毎日カップ麺を食べジンをそのまま飲んだ。電車がうるさくて眠れなかった(その後慣れたけれど)。そして始発で目が覚めた。
今日、同じジンをまだ飲んでいる。いろいろなことが変わったけれど、細部には繰り返されていることも多い。机は気に入っている。
家具屋では電灯の笠だけを買った。小町通りで食べたたこ焼きがおいしかった。