カキフライを食べない、「グランド・マザーズ」

仕事のすごく偉い人の現場の案内をした。顔馴染みの守衛さんに偉い感じの人たちが来てますよ、と言われ、向かうとまさにその人たちだった。遠目にも偉そうな人たちで守衛と笑う。何が違いを出しているのだろうと話す。着ている服だろうか。それともたたずまい?

 

案内は無事に終わった。昼に上司と食事をした。奢ってくれるかもしれないので、カキフライが食べたかったけど、安価なカツ丼にする。奢ってくれる必要はないと思う。思っていたけど、実際奢ってくれなかったので損した気分になった。あくまでカキフライを食べなかったことに対して。

 

今週はよく働いた。これを繰り返せばいくらかは良くなるのだと信じる。信じる心。

 

ドリス・レッシング「グランド・マザーズ」を読んだ。外国の作家はあまり分からないので、ノーベル文学賞の受賞作家の小説を読んでる。貧困家庭の黒人の少女が、リベラルな白人家庭の少年と恋をして子供が生まれる、みたいなありそうなストーリーだけれど、ものすごく克明に個別のできごとが描かれていく。他人の、少し奇妙な人生を追体験してるみたいな。