燻製の結果、「異郷の友人」

昨日、燻製をした。友人も来たけれど、二人で話してもスモーク器の使い方はわからなかった。炭火のバーベキュー台の上に設置した。本当はガスレンジなどの方がいいらしい。火力が安定するからだろう。炭火の状態次第では、盛大な煙を出すかまったく出なくなるかで安定しない。食材は容易に焦げたりする。ただ気分は炭火の方が出る。熟達すれば多分できる。

 

それでもベーコンなんかはおいしかったし、一度完全に溶かしたチーズも二度目はわりとうまくスモークになった。店で出れば珍しいものをと感じる気もする。待つ時間が長いので酒が進む。途中からは料理の味がわからなくなって、酔った友人は23時前に寝た。時間は健全に進む。

 

今日は一日雨だった。二日酔いはほとんどなかった。ウッドデッキからは、隣地の畑が雑草に覆われて、サトイモ科の何かの葉らしきものだけが頭を出しているのが見えた。雨で濡れて、すべてが柔らかく感じる。隣地の持ち主は交通事故で体の一部が動かなくなった。でも最近は動く部分で農作業をしたりしている。人間はかなりタフなのだなと思う。

 

上田岳弘「異郷の友人」を読んだ。SFと文学の間のような小説だった。カート・ヴォネガットみたいな。筋は荒唐無稽で説明しづらいけど、輪廻を繰り返す人間が、新しい人生では何人かの意識も共有されるようになったよ、みたいな。おもしろい小説なのに、要約しようとすると訳がわからない。