堅実に働く

引っ越しをして、家から職場までが少し遠くなった。通勤の日は早く起きなければならない。どうせ生活が変わるのならと、時差出勤にして、さらに30分早く仕事を始めるようにした。すると、夜は早めに寝る必要があるのだけど、生来寝つきが悪く、23時台になどまったく眠くならない。眠らないとなと思うとますます寝られず、布団のうえで輾転反側、早寝が習慣になるまで、しばらくは睡眠が不足しそうで困る。ただ早い朝の出勤は人通りも少なくて、なかなか悪くない。

 

午前中、同僚がクレームの電話にかなり強めに当たっていた。物別れに電話を切った後、こちらにかけ直されると困るなと思った。そういう席に座っているので迷惑だ。あと人の喧嘩を見るのもあまり好みではない。結局、またかけると言われて、そのままになっているらしい。ぜひ、そのままで。

 

昼休み、フィッツジェラルドバビロンに帰る」を読み終わった。短篇集。特に表題作は感動的な素晴らしさだった。フィッツジェラルドは「グレート・ギャッツビー」以外の作にムラがあるという評が多い気がして、ほかを読まないでいた。村上春樹が訳しているおかげで興味を持てた。よかった。

 

仕事帰りに飲みたかったけれど、誘えそうな人は軒並みテレワークなどで不在のようだった。そもそも誘えそうな人があまりいない。段々そういう相手が減っていく。不思議だ。僕は仕事を続けているのに、一緒に飲めそうな相手は減っていく。

 

仕事帰り、最寄り駅の書店で美術手帖を買った。すごく久しぶり。ブラックアートの特集で、エスニシティとか政治とか、ややこしい話が多い。武田鉄平の絵など、ちょっと欲しいなと思ったけれど、おそらく何百万円とするだろう。ユーチューバーで一山当てれば買えるのかもしれない。それか堅実に働いて貯金するか。堅実に働こうと思う。