明日は本来だったら祝日だった可能性がある。祝日法の土曜日だったら振替はしない、という決まりには心の底から失望する。だけど、僕は祝日とかを今ひとつ把握していない。もしかしたら、明日はただの土曜日かもしれないし、祝日法に振替の規定などないかもしれない。そもそも、そんな法律が本当にあっただろうか。狂っているのは彼ではなく、もしかしたら貴方なのかも、みたいな。すべての位相は容易にずれ得る。

 

今夜も特に書くべきことはない。そんなことを言ってしまえば、すべての日常に書くべきことなんてないのだけど。つまり、それは自分のために記録するべきこともなかった、という意味で。

 

切り倒した樹から芽が出てきたのを見る。切り倒すときに残しておいたのだ。伐採してからしばらくして、昔、その樹のそばで遊んだ頃の夢を見たという老人が職場を訪ねてきた。また立派な樹になる頃には死んでるでしょうけどね、とその人は言っていた。でも、そんなのは今いる誰にだって一緒だ。ていうか死んでおかないと困る。人も樹も。当然ただの偶然だろう。ただ、切り倒される古い樹というのは悲しい風景だったから、その贖いにはなった気がする。青空に、徐々に伐採されていく枝の空白は、思い出しても見栄えがしていた。